<J2:栃木1-1札幌>◇第19節◇2日◇栃木

 J2札幌はアウェーで栃木と引き分けた。前半41分に失点も、後半30分にFW横野純貴(21)が同点ゴールを決め勝ち点1を拾った。石崎信弘監督(53)は0-1の後半14分から今季初めて3-5-2システムを断行。得点力不足に苦しむチームを“奇策”で立て直した。

 石さんの執念が選手に伝わった。「点が取れないからリスクをおかした」。後半14分にFW内村を投入すると、DFの真ん中に岩沼、左右に河合、山下を置く3バックにし、前線は内村、横野の2トップに変え攻撃に厚みをかけた。同26分には今季サイドバックとして練習していた上原をトップ下で投入。昨季まで点を取りに行くオプションとして使っていた3-5-2だが、今季は1度も練習していなかった布陣。そんな奇策が、貴重な横野の同点ゴールにつながった。

 1日の直前調整後「崩すところまではワシの頭の中では完璧なイメージがあるのだが、どうしても点を取る人間が出てこない」と話していた。この日も攻め手を欠き前半はシュート3本。このまま札幌に戻れない。そんなとき「なんとなくいける気がした」と言う。土壇場で勝負師の直感がさえた。

 今季、追いついてのドローは初めて。「勝ち点0で終わらなかったのはいいこと」とDF河合。DF山下は「初めてのことだったが点を取りたい一心。細かいことは考えなかった」と言った。格好悪くてもいい。貪欲な思いが結果につながった。【永野高輔】