<J1:柏4-0新潟>◇第31節◇3日◇柏

 柏がまたひとつ歴史に名を刻んだ。史上3チーム目の「昇格初年度でのACL出場権獲得」を達成。3連勝中の新潟を圧倒し、今季の3位以内が確定。J1上位3クラブにACL出場権が与えられる現行体制のままであれば、長年の目標であったアジアでの戦いに挑むことになる。上位勢がそろって勝ち、リーグV王手は持ち越し。最短で26日のホームでのC大阪戦で、J史上初の「昇格初年度優勝」の快挙を全力で実現する。

 柏が31試合を戦い勝ち点を65に伸ばした。昨季のG大阪が年間を通して獲得した62を3試合残して上回った。3位以内を確定させ、09年広島、10年C大阪に続き、昇格と同時にACL出場を勝ち取った。毎年のように残留争いを繰り返していた柏は、ネルシーニョ監督(61)就任を境に生まれ変わり、クラブの暗黙の目標であったACLの舞台までたどりついた。

 攻撃は2人のブラジル人を中心に組み立てられた。前半8分にPKで先制のチャンス。キッカーはMFレアンドロ。9月25日の大宮戦では1点を追い掛ける場面でPKを外しチームも敗れていた。ボールは相手GKの手に触れたがゴールへ転がった。同34分にはMFワグネルから裏へ抜け出したレアンドロへ。GKの位置を、反転した瞬間に把握し、ワンタッチでゴール右上へ蹴りこんだ。

 後半10分には相手守備がサイドへ意識がいっていることを見越して、ワグネルがゴール前へ。クロスを頭で合わせ3点目を奪った。レアンドロに続いてワグネルも2ケタ得点。ワグネルは「数よりも勝利に貢献できていることがうれしい」と白い歯を見せた。

 小気味よくパスがつながる。サイドバックが上がれば、ドンピシャのタイミングでボールが渡る。スペースへ動き、相手マークを引き離す。多彩な動きで新潟に何もさせなかった。

 柏サッカー場は、後半30分を過ぎるとお祭り状態。応援旗やタオルが振られ、勝利の凱歌(がいか)が流れる。G大阪、名古屋も勝ったため最短優勝は26日にホームで行われるC大阪戦となった。DF酒井がU-22日本代表へ招集見込みでチームを離れるが、不在を見越して後半33分からはDF増嶋をあてがった。

 ACL出場権は通過点。FW北嶋も「相手を気にする必要はない。僕らの成績だけだから」と気負いはない。柏がJ史上初の快挙へまた1歩近づいた。【加納慎也】