チケット販売も攻めの姿勢を打ち出す。J2札幌が15日、札幌ドーム限定「ドームシーズンシート(今季はB自由で1万7000円)」を、年内中に前倒し販売する方針を固めた。これまでは同ドームの試合数が決まる1月末から2月上旬に販売していたが、昇格でつかんだ新顧客層を逃さぬため営業も積極策を敢行する。

 日程決定を待っている暇はない。矢萩竹美社長(61)は同シートについて「ある程度の試合数を想定して前倒して売り出したい」と話した。同ドーム試合数が想定数より減った場合は払い戻しなどで対応する。増えた場合は、そのままの値段で入場可能。太っ腹策でホーム20戦(リーグ17、ナビスコ杯3)計25万人~30万人動員を目指す。3日の最終東京戦はクラブ史上2位の3万9243人を動員した。これは最終節の動員数ではJ1浦和の5万4441人に次ぐ2位の記録。注目度を来季につなぐためにも打って出る。

 また、この日はクラブを運営する北海道フットボールクラブ(HFC)が、札幌市内のクラブ事務所で定例取締役会を開催。トップチーム人件費は今季3億8000万円から5億円弱まで増えることが報告された。本年度はMFダニルソンの名古屋への移籍金約2億円を盛り込む影響で、07年度以来4期ぶりの単年度黒字になる見込みとなった。