<J1:仙台4-1大宮>◇第3節◇24日◇ユアスタ

 絶好調男が試合を決めた。仙台がホームで大宮に鮮やかな逆転勝ちを飾った。前半に先制を許したが、後半9分にMF太田吉彰(28)が同点ゴール。さらにオウンゴールで勝ち越し、28分にはDF菅井直樹(27)が3点目。37分には太田がこの日2点目を奪って大勝した。今季は本職のサイドハーフで躍動する背番号15が、移籍後初の1試合2得点でチームを開幕3連勝に導いた。

 太田が止まらない。まずは後半9分、FW赤嶺が頭で落としたボールに、右足を気持ちよく振り抜いた。「いい形でこぼれてきて、うまくミートできた。今週ずっと点を取りたいと言ってきたので、流れの中でゴールが取れて良かった」。さらに後半37分には、武藤のグラウンダーのクロスを右足で合わせて2点目。「このチームに来て2点は初めて。良かった」と、思わずにやける大活躍だった。

 チームトップの3ゴール。手倉森監督が「点を取り続けそうな勢いがある。梁の代わりとかではなく、核としてやってくれている」と褒めちぎる絶好調ぶりだ。昨季は主に2トップの一角を担ったが、本来はスピードを生かした突破を武器にする中盤の選手。相手DFを背負って体を張るFWを経験したことで、2列目から仕掛けるプレーに磨きがかかった。本人も「FWの難しさをやった上で、中盤で良さを出せている。2列目は一瞬で前を向いてスピードに乗れる。トップスピードに入れば、相手もついてこられない」と言い切る。

 仙台に加入して3年目。ピッチ内外で、すっかりチームの中心に定着した。今季は開幕から不在の梁に代わってセットプレーのキッカーを務め、得点を演出。磐田時代に同僚だったDF上本が加入した際には、自らクラブハウスのスタッフに紹介。1歳上の先輩をつかまえて「こいつ上本っていう変なヤツなんで、よろしくお願いします」と爆笑を誘い、チームに溶け込むのに一役?

 買った。

 これで開幕3連勝。それでも前半が劣勢だっただけに、太田に満足する様子はない。「スタートからああいう(後半の)戦い方をしないと、上にはいけない。まだまだ負けたくない。個人的にも点を取れて、アシストができる選手になりたい」。底なしの自信と天井知らずの向上心。脂の乗った28歳が、チームを先頭で引っ張っている。【亀山泰宏】