新潟が、アニメ映画「DRAGONBALL

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 神と神」(細田雅弘監督、3月30日公開)と完全コラボし、3月9日の広島とのホーム開幕戦(東北電ス)のポスターを制作したことが20日、分かった。主人公の孫悟空(声・野沢雅子)らが登場するポスターの絵そのままに、FW田中達也(30)ブルーノ・ロペス(26)ら15人が描かれた。新潟が映画と、また配給元の東映がサッカーと絡むのは初。ポスターは5000枚制作され、22日から新潟県内に張り出される。

 新潟のスタッフは、劇場に張られたポスターに書かれた「最強、始動。」の言葉に心を動かされた。「最強を目指し、必死に敵に向かっていく孫悟空の道着はチームカラーと同じオレンジ。何かできないか」。昨季は最終節で最下位札幌を4-1で破り、降格圏の17位から15位で奇跡の残留を果たした。今季は何としてでも結果を出したい…その思いから東映に連絡した。

 FWブルーノ・ロペスが「ドラゴンボール」の大ファンであることも大きかった。11年に加入した時「『ドラゴンボール』のルーツ日本に来てうれしい」と喜んだ。応援歌も主題歌「CHA-LA

 HEAD-CHA-LA」がベースで、一昨年のファン感謝祭では孫悟空の道着を着た。

 新潟の熱い思いを受け、東映は昨季のJ1王者・広島を迎え撃つホーム開幕戦のポスター制作を提案。映画を製作した東映アニメーションが、映画のポスターをベースに「最強、激突。」のコピーを「最強と激突。」に置き換え、悟空の位置にロペスを描いた。

 04年のJ1昇格後、ホーム開幕戦に前年王者を迎えた過去2回は無敗とゲンもいい。浦和に2-2で引き分けた07年は史上最高の6位でフィニッシュ。鹿島を2-1で破った09年は3節で史上初の首位に立ち、アジア・チャンピオンズリーグ出場権も争った。

 田中達は「初めて読んだのは小学校の時。まねして描いたのをよく覚えます。自分のイラストはメチャメチャうれしい。子どもは女の子ですが、すぐに見せたい」と喜んだ。ロペスは試合当日に孫悟空が駆けつけると聞き「悟空の力も借りて勝ち点3を取りたい」と意気込んだ。【村上幸将】

 ◆Jクラブと映画

 新潟では08年10月26日の浦和戦(東北電ス)に、SMAP中居正広が映画「私は貝になりたい」の宣伝で駆けつけたことがある。川崎Fは昨年、「テルマエ・ロマエ」と川崎浴場組合とコラボした企画「いっしょにおフロんた~れ」を展開。名古屋は09年に「レッドクリフPart2

 未来への決戦」、昨年も「メン・イン・ブラック3」とタイアップのポスターを制作。またJリーグは昨年、20周年プロジェクトとしてアニメ映画「名探偵コナン

 11人目のストライカー」とコラボし、横浜FCのFWカズらが声優を務めた。