磐田は1日、磐田市内の練習場で軽い調整を行った。前日8月31日のホームでの15位甲府との対戦はドロー。先制も残り4分で追いつかれるショッキングな展開で、残留ライン(15位)との勝ち点差は9のまま。状況は厳しさを増す一方だ。

 DF伊野波雅彦(28)は練習後、代表チームへ出発した。「まだ残留の可能性はあるし、その望みは捨てていない。やるしかない」。新潟戦、甲府戦と先制する試合が続いており「先制後にどう戦うか。どう守りどう攻めるか、その意思統一をもう1度、全員でしっかりしないと。次戦までに時間があるので修正していければ」と話した。

 先制した8試合で、勝ったのは1試合。残り10試合で、先制後の戦い方が残留の鍵を握る。伊野波は「高い選手がいる相手、裏へ抜ける選手がいる相手など、状況に応じた戦い方を確認していかないと」と見据えた。今後は連戦が少なくなり、次戦の柏戦(13日)まで時間があることが救いだ。「集中力を上げてこの2週間やっていくしかない。(精神的に)暗くなるとかもう、通り抜けている」と残留への執念を見せた。

 柏戦前には代表戦も控える。「代表でも集中していい結果が出せるように、自分の役割をまっとうします」。残留の可能性がある限り、全力で戦う覚悟だ。【岩田千代巳】