C大阪のFW南野拓実(19)の移籍先の候補に、オーストリア1部ザルツブルクが挙がっていることが11日、分かった。南野は東南アジア遠征に出発したU-21(21歳以下)日本代表には帯同しておらず、前日10日に極秘で欧州入りしていることが判明済み。今冬の移籍に向けて、獲得の打診を受けている数クラブの施設見学などをしているものとみられ、その1つに、ザルツブルクが含まれている模様だ。

 来季のJ2降格が決まったC大阪側は、南野をエース候補として期待しつつも、本人が欧州移籍を希望した場合は容認する姿勢を示している。この日、宮本強化本部長は「何も聞いていない」としながらも「海外に行くなら一流クラブで活躍してもらいたい。(U-21代表で)活躍すればビッグクラブからもオファーが届くはず」と語った。ザルツブルクは今年の夏にも南野の獲得に乗り出しており、今後、正式オファーが届く可能性は十分にある。

 南野は13日にはタイでU-21代表に合流する予定だ。同代表の手倉森監督は「この時期なので(移籍)契約のことかな、とも勝手に思っている」と説明。14日のU-21タイ代表戦は回避して、18日のバングラデシュA代表戦で起用する意向だ。

 ◆レッドブル・ザルツブルク

 1933年創設。ザルツブルクを本拠地に置き、オーストリア・ブンデスリーガ(1部)に所属。00年代初めに財政難で破産寸前になったが、05年に大手飲料メーカーのレッドブルがクラブを買収。現在の名称に変更。06年12月に日本代表だったDF宮本恒靖と三都主を獲得。リーグ制覇5度、スーパー杯優勝3度。アドルフ・ヒュッター監督。本拠地はレッドブル・アリーナ(収容3万人)。