世の中には「なんでそのデザインなの?」と思ってしまうような、理解に苦しむ奇妙なユニホームがたくさんある。

 W杯ブラジル大会で日本が着たユニホームも、最初に見た時には、背中の上部にある横のラインについて意味が分からず、「何これ? はけをつかって1枚1枚ペンキで引いたから、こんな不格好なの?」と、失礼ながら思ってしまった。

 スペイン下部リーグのチームは「タキシード柄」のものを発表したし、セリエAのナポリなどが導入しているカムフラージュ柄など、もはや驚きもしない感じだ。

 そんな中、それでもあぜんとしてしまうようなユニホームを発表したチームがある。今季、ノルウェー1部・2部入れ替え戦に敗れ、2015年の2部降格が決まってしまったブランというクラブだ。

 なんと、ブランが発表した2015年ユニホームは、ボンデージファッション風のゴム製。体にぴたっと張り付き、SMのようなあやしい雰囲気を醸し出している。

 英メトロ紙(電子版)も、このユニホームについて紹介。「ノルウェーのクラブが、気が狂っているような、それでいて実用的なユニホームを発表した」と記している。

 同紙によると、素材にはブーツやレインコートを作る際に用いられるゴムが使われ、しかも徹底的に軽量化されているため、実際の試合でも、もちろん着用できるという。

 メトロ紙が「実用的」としたのには訳がある。ノルウェーでは強い風の中や、雪の降る中でも頻繁に試合が行われるため、ゴム製のユニホームは風や水の浸入を防ぎ、選手が温かく、快適にプレーができるのだという。同紙は「Not bad at all(かなり良いね!)」と評している。

 ちなみにこのユニホーム、クラブの公式サイトで700クローネ(約1万1400円)で購入することができるらしい。「クリスマスのプレゼントにどうぞ」と書かれているが、はたしてこのSM風ユニホームの売れ行きやいかに。