ショートプログラム(SP)首位の樋口新葉(わかば、14=開智日本橋学園中)がフリーでも122・40点でトップを守り、合計189・23点で連覇を達成した。腰痛の影響で今季これまで結果を残せなかった悔しさを晴らした。

 圧倒的な演技で連覇を決めた樋口の目に涙が込み上げた。「すごくうれしかった。シーズンで一番いい演技ができました」。後半に集めたジャンプ5つを成功させ、「マスク・オブ・ゾロ」のリズムに乗って情熱的なステップを踏む。SP、フリーともに今季最高の得点をマークした。

 昨年初出場した全日本選手権で3位に入った次世代のホープ。だが、今季の前半は腰痛の影響で練習を積めず、昨年出場したジュニアグランプリ(GP)ファイナルも逃した。悔しい思いを、この試合にぶつけた。「(悔しさは)完璧に晴らせました」。

 選手、コーチらがみな「レベルが高い」と口をそろえる女子ジュニア世代。上位はほぼノーミスという激しい戦いを制した樋口は、年末の全日本に向け「もっと良い演技をして表彰台に乗りたい」と自信をみせた。