日本が2次予選突破に王手をかけた。世界ランク20位の日本は、同28位のルーマニアに7-0で圧勝し、2勝目を挙げた。ドイツ1部でプレーするFW久慈修平(28=アイスベアレン)が、第2ピリオド(P)に先制弾を決めるなど、2ゴール2アシスト。今日14日、2勝、勝ち点6で並ぶウクライナ(21位)との直接対決に勝てば2大会ぶりの最終予選(9月)進出が決定する。

 勝利への流れを引き寄せたのは、エースの1発だった。第2P5分29秒、久慈が中央からコースを突いたシュートがゴールに吸い込まれた。第1P16本のシュートを放ちながら0-0だった嫌な雰囲気を断ち切ると、FW陣が続いた。第2P残り15分足らずで、4得点を重ねて突き放した。第3Pには再び久慈がトドメの6点目。「大事な得点を挙げられた」と、クロアチアとの1戦目“不発”だった鬱憤(うっぷん)を晴らした。

 今季からドイツ1部リーグでプレーする久慈は「精神面がタフになった」。周りのプレーに気を配ることができるようになり、前所属王子の後輩、GK小野田がこの日代表戦初出場で完封する姿を「覚悟を持ってプレーしていた」と目を細めた。4年前、ソチ五輪どころか最終予選進出さえ逃した悔しさを、忘れた日はない。「二の舞いは踏まない」。次戦、ウクライナ戦に勝たなければ絶たれる五輪への道。98年長野大会を最後に遠ざかる大舞台への挑戦を、終わらせるわけにはいかない。