世界ランキング上位16人で争うマスターズ大会に出場するリオデジャネイロ五輪柔道日本代表男女8人が23日、開催地のメキシコへ出発した。

 五輪2連覇への試金石を迎えるロンドン大会女子57キロ級金メダリストの松本薫(28=ベネシード)は、「いたって普通。いつもそう。どこまで客観的に自分を見て試合を運べるか」と平静そのもの。が、いつも仰天エピソードが多い松本らしさもそのままだったようで…。

 「財布忘れたんですよ…」。恥ずかしそうに明かした。たまたまスーツに入っていた5000円と、関係者から借りた1万円で出国することに。初訪問のメキシコで「野生のサボテン、ガチで生きているやつ見てみたい」と、らしさ満載の期待も口にし、五輪が約2カ月後に迫っても、言葉どおり「普通」な様子。「金」を忘れていく五輪前哨戦を、「金」メダルへつなげる。