国際オリンピック委員会(IOC)は26日、2000年シドニー五輪の中国体操女子選手に年齢詐称があったと結論付けた国際体操連盟(FIG)の報告を受け、理事会が検討に入ることを明らかにした。選手の年齢が規定の16歳に達していなかったことが確認されれば、同五輪の女子団体総合で中国が獲得した銅メダルがはく奪される可能性もある。

 FIGは同五輪に17歳として出場した董方霄の生年月日が、実際は1986年1月23日で、五輪当時は14歳だったと断定した。08年北京五輪に競技役員として参加した際の資格認定で発覚したという。FIG主催の99年世界選手権、99~00年W杯シリーズなどの董方霄の成績はすべて抹消し、シドニー五輪についてはIOCに同様の措置を要請した。

 シドニー五輪の段違い平行棒と団体総合で3位になった楊雲についても調査したが、証拠不十分のため注意処分にとどめた。楊雲は中国のテレビ取材に対し、シドニー五輪では14歳だったことを認める発言をしていた。