<関東大学ラグビー:早大31-10慶大>◇23日◇秩父宮ラグビー場

 89回目を迎えた伝統の早慶戦は、75年以来37年ぶりの雨の中、早大が31-10で慶大を下した。早大は4勝2敗となり、対抗戦2位の可能性を残した。前半こそ10-10も、後半は慶大の攻撃に耐え、WTB中■(なかづる)隆彰(4年)のトライなどで突き放した。通算対戦成績は早大の63勝20敗6分け。慶大は2

 7点リードの後半10分すぎから、早大はゴール前にくぎ付けにされた。慶大のしつこい攻めに耐え続けた。その苦しい時間帯を乗り越えた同28分、慶大のパスミスのこぼれ球をWTB中■が拾って55メートル独走トライ。残り10分は円陣を組むたび「ここで崩れないように」と言い合った。試合終了間際も相手FWにゴールを脅かされたが、守りきった。筑波大、帝京大には残り10分から逆転負けした悪夢の2敗とは対照的。後藤監督は「しのぎきる経験ができ、勝てたのは収穫」。12月2日の早明戦(国立)、大学選手権に向けて弾みをつけた。この日3トライの中■は「2位で選手権へ」と打倒明治に燃えている。※■は雨カンムリに雅のツクリ、その右に鳥