女子柔道の暴力事件を検証する全日本柔道連盟(全柔連)の第三者委員会が8日、東京・文京区の講道館で行われ、全柔連への提言をまとめた。笠間治雄委員長(65)は「提出(12日)まで内容は控えたい」と話しながらも、5つの柱を公表。人事には「限られた時間では難しい」と踏み込まないことを明かした。

 2月19日の第1回以来、3回の会合と20人への聴取を行った。暴力を告発した選手15人からは拒否されたが、数人の女子選手からは聞き取りをした。告発選手かどうかは明かさなかったが「15人の思いは反映されると思う」と笠間委員長。ただ、時間が足りなかったのも事実で、代表指導陣については「男か女かではなく、ふさわしい人」(田嶋幸三委員)で落ち着いたようだ。全柔連は提言を受けて女子代表スタッフの選考に入るとしてきたが、この日の提言内容で制限はなくなった。<第三者委員会による全柔連への提言>(1)暴力的指導撲滅へ指導指針を定め、徹底する(2)的確な処分をするために組織上の改善をする(3)強化システムの中身と手続き上の問題の改善(4)コンプライアンスへの取り組み方を見なおす(5)情報開示を含むリスクマネジメントの構築

 [2013年3月9日9時32分

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