日本スケート連盟の橋本聖子会長(50)が13日、フィギュアスケートの競技方法改善を国際連盟(ISU)に訴えていく意向を示した。先週のグランプリ(GP)シリーズ第3戦中国杯でのフリー直前の練習で、ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(19)が他選手と激突して負傷。治療後に演技は行ったが、危険性が叫ばれていた。「私も危ないと思っていた。日本として意見をとりまとめて、動いていきたい」と述べた。

 羽生の事故は、演技順で組み分けをし、組ごとに行う6分間練習で起きた。世界選手権でのフリー進出者が24人だったため、割り切れる6人制が数十年間選ばれてきた。ただし、近年は技術向上に伴い、ステップなども複雑化。複数で滑る危険性は高まっている。羽生も全身5カ所に全治2~3週間のケガを負い、NHK杯(28~30日、大阪)出場が危ぶまれるなど、競技生活に支障が出かねない。

 同会長は「前から3人でも良いと思っていた。運営上の問題はあるが、安全が何より大事」と説いた。来年4月には日本で世界国別対抗戦が行われ、ISUの関係者も多く来日する中「日本が動いていく」と、アクションを起こす考えだ。