<カーリング:日本選手権>◇決勝◇15日◇北見・アドヴィックス常呂カーリングホール
世界選手権(3月、札幌)の代表を懸けた決勝を前に、観客が除雪車の誘導に従い試合前に会場を離れる特別措置が取られた。この日の北見地方は暴風雪が吹き荒れ、主催者の日本カーリング協会は、大会終了後の観客の安全な移動が確保できないと判断し、観客に避難勧告をした。日本一を決める大一番は、さながら“無観客試合”という、前代未聞の状況で開催された。
生まれも育ちも北海道だが、暴風雪の怖さを初体験した。15日午前10時、宿泊地の北見市からレンタカーで会場に向かった。会場までは40キロ、所要時間は約1時間30分と見込んだ。助手席には先輩記者。前日14日、「スピード狂だね」と言われたことが気になり、より一層の安全運転を心掛けた。
出発して10キロも走っていない、比較的広い国道で、目の前が突然真っ白になった。何も見えない。強風で、北海道特有のサラサラ雪が空中を舞う、ホワイトアウト。前を走る車のブレーキランプが見えず、見えたと思ったら、すぐ前だった。玉突きを避けようと左にハンドルをきり、路肩に積もった雪山に突っ込んだ。
日本自動車連盟(JAF)に電話したが、45分待ち。あちこちで、トラブルが起きているようだ。取材時間が迫り、焦る気持ちで立ち往生していると、通りすがりの見知らぬ方が「大丈夫か、手伝うか」と声を掛けてくれた。猛吹雪の中、押したり、けん引してもらったりし、何とか脱出に成功。氷点下の気温に、体は冷え切っていた。札幌の北海道本社デスクに報告すると「3位決定戦が午前10時開始なのに、なぜ北見出発が午前10時なんだ」と問われた。心も冷えた。【保坂果那】


