大麻検査で陽性反応が出たとして日本相撲協会を解雇された元幕内露鵬(28)、元十両白露山(26)が10日、協会の再発防止検討委員会のメンバー4人を相手取り、合計1億円の慰謝料を請求する訴えを東京地裁に起こした。請求額は2人とも5000万円ずつ。

 2人の代理人を務める塩谷安男弁護士は都内で記者会見を行い、簡易検査がずさんだった上、検査結果次第で不利益が生じる可能性を事前に通知しなかったことを指摘。さらに、検査手続きの段階で警察に通報し、大麻使用を既成事実化するなどして、2人の名誉を棄損したとしている。

 検査は同委員会の主導で行われており、中でも主要な立場だったとされる協会の伊勢ノ海、友綱、秀ノ山の各親方と、慶大の大西祥平教授を相手取り、提訴に踏み切った。