大相撲の三段目、聡ノ富士(35=伊勢ケ浜)が27日の広島巡業で、弓取りデビューした。土俵下で待つ間、すでに表情は硬かったが無難に披露し大歓声を浴びた。聡ノ富士は「すごく緊張した。90点」と自己採点。土俵中央から外に踏み出す1歩目を間違えて左足から踏み出した分、10点マイナスした。「大銀杏(おおいちょう)を結えて、気持ちも引き締まる。動画を見て『もっと大きく回したほうがいいかな』とか練習しましたから」と話した。

 秋巡業最終日の28日も行う。本場所でのデビューについては未定。弓取り式は、結びで勝った力士に代わって勝者の舞を演じるもの。支度部屋に最後まで残る横綱の部屋の力士が慣例的に務める。横綱白鵬の宮城野部屋は小所帯のため、同じ一門の祥鳳(春日山)が務めていた。日馬富士の昇進を機に、新たな弓取り力士が誕生した。