大相撲秋場所で、プロ野球ロッテの今江敏晃内野手(26)の折れたバットが行司の軍配として再利用される。プロ野球ファンの十両格行司・木村堅治郎(34=峰崎)が球場で売られていた折れたバットで作られたハシを見て「軍配もできるはず。芯の太い今江選手のバットがいい」と発想。製作メーカー「兵左衛門」に話を持ち掛けて実現した。

 賛同した「兵左衛門」の浦谷剛人社長が知人を通して今江からバットを受け取り、約1週間かけて製作。デザイナーの筒井はじめ氏が文字と花柄のデザインを施した。「バットからできたことが分かるようにグリップ部分は原形を残しています」と浦谷社長。今江も「僕のバットがこういう形になるなんてすごい」と大喜び。堅治郎は「違う世界で活躍されている方々のご尽力に感謝感激。大切に使わせていただきます」と話した。