2月1日予定の日本相撲協会役員選挙へ向け、混乱の続く二所ノ関一門の鳴戸親方(元横綱隆の里)が理事選出馬を断念することが18日、濃厚になった。複数の関係者が「辞退するようだ」と明かした。鳴戸親方はこの日、2日続けて場所を休場して“雲隠れ”したが、19日の緊急一門会で意思を伝える可能性がある。

 同一門は理事に現職の放駒親方(元大関魁傑)二所ノ関親方(元関脇金剛)に加え、新顔の鳴戸親方と貴乃花親方(元横綱)が立候補している。一門の持つ票は「29」で、従来は3人を選出。4人から3人へ調整を続けてきたが、いずれも出馬意思を譲らず、8日には貴乃花親方が一門離脱を表明した。

 貴乃花支持者は6人いると言われ、残るのは22票。当選ラインの10票を見越すと3人では共倒れになる可能性が高く、その動向が注目されている。緊急一門会では、貴乃花親方をのぞく3人から2人への調整とともに、6人いると言われる貴乃花支持者の処遇も決める予定。一門の親方衆による投票で「破門」を決める可能性もある。貴乃花支持のある親方は「出て行けと言われれば考えるけど、自分から出ていく気はない」と話した。