阪神が痛恨の逆転負けを喫して5カードぶりのカード負け越しとなった。

1-0の9回にハビー・ゲラ投手(28)が巨人岡本和からソロ本塁打を被弾。同点の10回には岩崎優投手(32)が勝ち越し犠飛を許した。打線も菅野の前に6回までノーヒットピッチングを許し、7回に3連打もその1点に終わった。広島3連覇監督で日刊スポーツ評論家の緒方孝市氏(55)が解説した。

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阪神は逆転負けを喫したが、まず最初に触れておきたいのは、才木の投球が素晴らしかったということだ。レベルの高い投手がそろう中で、今季一番安定している。勝ちもついているし、防御率も1点台。去年から、さらに直球がよく、さらに低めに決まっている。本人も自信を持って投げ込んでいるのが分かる。さらにウイニングショットのフォーク、スライダー、カットボールといった変化球も生きてくる。一皮むけたといっていい。日曜日のデーゲームは気温が高くなり、暑さやスタミナ面で難しい面がある。6連戦の終わりで、先発が長いイニングを投げられるのは大きい。

しかしペナントレースを占う意味で大事な交流戦においては、6連戦が3週間続き、先発、リリーフ陣だけで戦っていくのは厳しい。やはり課題の得点力をいかに上げるか。ポイントは大山だ。4番の1発で流れが変わる典型的な試合だったが、巨人の岡本和も調子をかなり落としていた。それでも状態が悪いから、センター返し、逆方向への意識で臨むというのが強く感じられた。アウトになったが右翼に2本、いい打球を飛ばしていた。それが本塁打につながったといえる。

一方の大山は肩の開きが早いし、バットがスムーズに出ていない。打ち損じて力のないフライ、ミスショットが目立つ。ヒットは打っていたが、上がってきそうな形には見えない。もともと右中間に飛ばせる打者だ。課題に取り組んで状態を上げることが急務だ。もう1点、下位打線が出塁して、上位がかえすという昨年の得点パターンが見られない。特に8番を打つ木浪は、広角に打てていたはずだが、今年は打撃のポイントが近くなり、センターやレフトに打てていた球がファウルになるケースが多い。ポイントを近づけたことで、肩の開きが早くなってしまった。

交流戦で安定して、貯金をつくるためには、やはり攻撃力を上げるということが最大のポイントになる。

阪神対巨人 9回裏阪神1死、三ゴロに倒れる大山(撮影・前田充)
阪神対巨人 9回裏阪神1死、三ゴロに倒れる大山(撮影・前田充)