巨人にとっては、グリフィンに勝ち星をつけて勝利したい試合だった。首位・広島を相手に連敗するわけにはいかないし、グリフィンのピッチングはよかった。試合展開を見ても、逃げ切り勝ちできる流れだった。

グリフィンの交代機が、難しくなった。6回裏1死一、三塁からセーフティーバントをしたグリフィンは、一塁まで全力疾走。広島内野陣の送球が乱れ、待望の追加点が入ったばかりだった。全力疾走した疲れが心配だったが、7回表のピッチングは3連続三振。球数は99球で、このイニングで降板すると思っていた。

しかし次のイニングは8番の下位から始まる打順で、1番の秋山、走者が出れば2番の野間まで回ってくる。本人が登板を志願した可能性もあるし、ベンチも完璧すぎる投球内容で「もう1イニングいってほしい」と欲が出てしまったのかもしれない。8回のマウンドにグリフィンは上がった。

ところが8回表のグリフィンは3本のヒットを浴びて1点を失い、1死一、三塁で降板した。急きょリリーフしたケラーが堂林に四球を与え、小園に逆転タイムリーを浴びた。

継投は結果論になりがちで、間違えだと決めつけられない。ただ、ひとつ疑問だったのは左のバルドナードがベンチから外れていたこと。広島打線は左の好打者が多い。先発したグリフィンが左だが、普段から100球を少し超えたところで降板しており、今季は120球以上投げていない。完投が考えにくいタイプであり、体調不良があったのかもしれないが8回を任されているバルドナードをベンチ登録から外していなければグリフィンの追加イニングはなかったかもしれない。

リリーフ投手というのは、イニング途中での登板は難しいものがある。実際、グリフィンをリリーフしたケラーも、広島の塹江もリズムをつかめず、手痛い失点を招いた。今後、優勝を目指すチームは総力戦で戦う試合が増えていくだろう。当然、接戦での継投は勝敗の大きなカギを握る。うまく乗り切ったチームが優勝に近づくだろう。(日刊スポーツ評論家)

巨人対広島 6回裏巨人1死一、三塁、グリフィンはバントする(撮影・鈴木正人)
巨人対広島 6回裏巨人1死一、三塁、グリフィンはバントする(撮影・鈴木正人)
巨人対広島 巨人先発のグリフィン(撮影・宮地輝)
巨人対広島 巨人先発のグリフィン(撮影・宮地輝)