阪神は1点リードされた7回の攻撃で同点に追いついておきたかった。5番大山が左前打で出塁後、高寺が一、二塁間を抜くバスターエンドランを決めた。ここまでは完璧なお膳立てだった。
7回無死一、三塁。7番小幡は浅い左飛だったから三塁走者・大山はホームを狙うことができなかった。1アウト後の阪神ベンチは坂本の打席で、大山に代走熊谷を起用した。
ここで代走を送るのなら、その前の小幡の打席で代えても良かった。相手にプレッシャーをかける意味もあった。また熊谷が三塁走者だったら本塁をうかがえる打球が生まれた可能性があったからだ。
焦点は7回1死一、三塁、坂本が3球連続でバントの構えをし、カウントが3ボールになった場面だ。4球目にセーフティースクイズを試みたが、海野の前に弾んで熊谷は突っ込めず(記録は捕ギ)。代打糸原も中飛に倒れた。
ここで疑問だったのは阪神ベンチから三塁コーチを通じて、3-0というカウントからでも、セーフティースクイズを繰り出す可能性のあることが、明確に熊谷まで伝わっていたのかどうかという点だ。
またセーフティースクイズを仕掛けた場合、上手な三塁走者だったら、打者がもはやバットが引けない時点、ボールがバットに当たる直前のところでスタートを切ってくる。
代走熊谷もスペシャリストだから、良いスタートが切ることができればホームに突っ込んでいたはず。個人的にはいってほしかった。それができなかったのはスタートをちゅうちょしたということだろう。中途半端なプレーに映った。
阪神をはじめ、セ・リーグにとっては厳しい交流戦だった。阪神はブルペンの整備ができるか否かがポイントになってくる。(日刊スポーツ評論家)
▽阪神坂本(7回の攻撃に)「点を取る作戦だったのでちゃんと決めていたら点が入っていたので、僕のせいじゃないですかね」
▽阪神熊谷(7回の攻撃に)「あれは普通に行けないので。行かなかっただけです。行く準備はしてましたけどピッチャーもいいピッチャーですし、なかなかうまくいかない。常に準備しながらやりたい」




