楽天元監督の平石洋介氏(45)が日本ハム-楽天14回戦(エスコンフィールド)を評論した。4点先制から逆転され4連敗を喫したが、一方的に敗れた前日とは中身が異なった。
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楽天は1プレーで流れを失った。6-6の7回表1死一塁、黒川がフルカウントから空振り三振。スタートを切った一塁走者の村林も二塁で刺され、三振ゲッツーとなった。その裏、清宮幸に決勝の勝ち越し2ランを打たれた。黒川は外角のシュートを空振りした。最低でもバットに当てないといけなかった。
結果的に7回の攻防が勝負を分けた。もっとも、全体でみれば悲観するばかりでもない。特に序盤の攻撃は言うことがなかった。ベンチスタートが続いていた小深田が二塁打2本で、ともに得点に絡んだ。2回は無死二塁で黒川が右翼線へ適時二塁打。さらに、堀内が右前適時打で続いた。2人とも無死二塁の状況で、三塁に走者を進めようと引っ張る意識がうかがえた。そのとおり右方向に運び、この回の3得点につなげた。
狙いと結果が一致した攻撃だった。それだけに、藤井の投球が悔やまれる。立ち上がりは、そこまで悪いようにはみえなかった。球数を使いながら抑える、いつものスタイルだった。2回は先頭から4連打されたが、最初の3本はいずれも追い込んでから。もったいなかったが、2本目の郡司は内角真っすぐで、3本目の矢沢は外に逃げるスライダー。どちらもうまく打たれた。打者を褒めるしかない。
ヒットは打たれるときは打たれるもの。しょうがない面はある。やはり痛かったのは、1死一、二塁から田宮に与えた四球だ。塁を埋め、レイエスに逆転の本塁打を打たれてしまった。ヒットはしょうがなくても、あの場面で与える四球はしょうがないとは言えない。
これで同一カード3連敗。4点を先制しただけに、痛い1敗となった。だが、初戦、2戦目とは同じ負けでも質が違った。特に打線は2安打1点のみ、投手陣は12失点で大敗した前日とは明らかに違う。前日は「全く気迫を感じない完敗」と書かせてもらった。この日は投手、野手とも最後まで何とかしようという気持ちが伝わってきた。2回途中から投げた内は嫌な流れを止め、一時同点へ導いた。9回2死では、村林が2ストライクからファウル2つ粘って四球を奪った。得点にはつながらなかったが、勝負は終わるまで分からない。
試合に出ている選手だけではない。ベンチにいる全員が、勝つためにすべきことを重ねていく。強いチームほど、1人、2人ではなく、全員が束になってやっていることだ。4連敗となったが、切り替えて次カードに向かって欲しい。(日刊スポーツ評論家)




