阪神先発・伊原は6回を投げきったが、結果的に1回の4長短打を許した2失点だけだったのでもったいなかった。6月8日の対オリックス戦(甲子園)で5勝目を挙げてから勝ち星がついていないのは、立ち上がりの拙さと無関係ではない。
1回に4長短打を集中されたのは甘い球が目立った。1番ブライトに中前打で出塁を許したのは高めの甘いスライダーで、続く田中にはバスターエンドランを決められた。まさか初球から仕掛けてくるとは思わなかっただろう。
1回無死一、二塁、3番岡林には左二塁打で先制され、その後も5番ボスラーの遊安で2点目を失った。伊原はストレートとカットボールのキレを軸に、スライダー、チェンジアップなどでタイミングを外すのが投球スタイルだが、肝心なところで甘い球が目立った。
今後のポストシーズンを考えたとき、左ピッチャーの先発候補は、大竹、伊藤将、高橋、伊原らになるのだろう。しかし、立ち上がりが拙い伊原の起用法については、リリーフでは使いづらい。短期決戦だけに首脳陣の見極めはポイントになるはずだ。
いきなり2点ビハインドの阪神は3回、1点を返して、なおも2死一、三塁の場面で、4番佐藤輝が空振り三振に終わった。カウント1-2からの4球目、大野の甘いストレートだったが、“その1球”を仕留めきれず、ファウルになったのが惜しかった。
(日刊スポーツ評論家)




