中日はドラフト1位ルーキー中西聖輝投手(22)の踏ん張りと打線がかみ合い、首位阪神に7試合目で今季初勝利を挙げた。30試合目でリーグ最遅の10勝に到達し、10勝20敗で借金を10に減らした。

約1カ月ぶりに1軍マウンドに上がった中西が、自身3度目の先発でプロ初勝利を挙げた。

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中日ドラフト1位の新人中西が、リーグトップの得点力を誇る阪神からプロ初勝利を挙げたのは自信になったことだろう。いきなり1回に3点を奪われたが、それ以降は7回を投げきるまで0点で乗り切った好投は立派だった。

すでに112球を投じていたが、ベンチにいた本人の表情をうかがっていると、次の8回もマウンドに上がる気持ちだったのだろう。結局は自身に打席が回って代打阿部の追加点打で、ルーキーの勝ちは決定的になった。

阪神に勝つ術は、いかに強力クリーンアップを封じ込むかだった。2点リードの7回1死、前打席で死球を与えた3番森下をスライダーで空振り三振。捕手石伊のサインにクビを5度振っての最終球だったから強気さが表れた。

佐藤には1回にストレートの四球を許して3失点につながった。もっとも警戒すべき打者だが、ゲーム序盤を考えれば慎重すぎたのは反省点。ただ終盤の7回は森下に続き、その佐藤をフォークで空振り三振にとった勝負に非凡さを見た。

森下、佐藤の連続三振は、いずれもボール球だ。また1回にも5番大山に制球を乱して死球を与えたが、3回はスライダーで空振り三振に仕留めた。計6四死球の内容も制球で崩れるタイプではない。なにより度胸が備わった勝てる投手だろう。

これで中日は次回の阪神戦にも、ローテーションを調整して中西を先発に立ててくることが考えられる。一方、今シーズン初先発になった阪神先発の門別は、いきなり3点の援護をもらったのに、腕が振れていなかった。

阪神は3日の巨人戦で才木が7イニングながら降雨コールドで完封勝利を収めた。昨シーズンと違って先発も苦しいところだが、リリーフ陣を温存できた。その意味を考慮すると、5日の中日戦はなんとしても勝ちパターンにはめたい。(日刊スポーツ評論家)

中日対阪神 7回表阪神2死、佐藤輝明は三振に倒れる。投手中西聖輝(撮影・加藤哉)
中日対阪神 7回表阪神2死、佐藤輝明は三振に倒れる。投手中西聖輝(撮影・加藤哉)
中日対阪神 プロ初勝利を挙げ、斉藤綱記(左)からウイニングボールを受け取る中西聖輝(撮影・前田充)
中日対阪神 プロ初勝利を挙げ、斉藤綱記(左)からウイニングボールを受け取る中西聖輝(撮影・前田充)
中日対阪神 7回表阪神2死、佐藤輝明から三振を奪いほえる中西聖輝(撮影・森本幸一)
中日対阪神 7回表阪神2死、佐藤輝明から三振を奪いほえる中西聖輝(撮影・森本幸一)