12日に青森・弘前で行われたフレッシュ球宴で、期待通りの1発を放ったイースタン選抜の3番日本ハム清宮幸太郎内野手(19)。打撃不振に陥っていたにもかかわらず、大舞台となるときっちり本塁打を打つあたり、スター性は文句なしと言ったところか。

 イースタン選抜のクリーンアップ“高卒ドラフト1位トリオ”には、三人三様の華があった。ロッテ安田は4打数無安打と悔しい結果に終わったが、4番を担ったヤクルト村上は試合前のフリー打撃で場外弾を連発。第1打席で中前打を放つと、身長188センチ、97キロの巨体ながら軽い身のこなしで二盗を決めて、同リーグで安打&盗塁トップの攻撃性を存分に見せつけた。

 そして、清宮。同リーグ最多15本塁打を放っているが、このペースが「半端ない」のだ。公式記録員に調べてもらったところ、プロ1年目での出場36試合、149打席目での15本到達は、大卒で入団した西武山川の42試合、173打席目を上回って最速。今では“日本の4番”となったDeNA筒香ですら、高卒1年目は同リーグで15本打つまでに69試合を要していることからも「たかが2軍戦」とは無視できないすごみがある。

 2軍は16日から後半戦がスタート。現在1、2軍あわせて17打席連続で安打のない清宮は「(フレッシュ球宴の)良い感じが残っていると思えたら、きっかけをつかむ1日になったと言える」。1軍で出場機会がないのなら、まずはイースタンで09年に高卒2年目の日本ハム中田がマークしたリーグ記録30本塁打を目標にして欲しい。今年のイースタンは見どころいっぱい。さあ、2軍戦を見に行こう。【日本ハム担当 中島宙恵】