<ロッテ4-2日本ハム>◇4日◇ZOZOマリン

日本ハム宮西尚生投手(34)が、ロッテ22回戦(ZOZOマリン)で、プロ入りした08年から12年連続となる50試合登板を達成した。

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なぜ、宮西は第一線で活躍し続けることができるのか。出番は常に試合終盤の勝負どころ。タフな場面でも主に直球とスライダーの2つだけで、強打者をねじ伏せてきた。

以前、バッテリーを組んでいた中日大野奨に宮西のすごさを聞いたところ、「日々の状態を見ながら、1つの球種を何種類にも投げ分けられるんだよね。その感覚というか、技術の高さはすごい」と証言した。

見た目は2つの球種しか投げ分けていないように見えるが、打者としては、微妙に変化が違うスライダーを見極めなければならない。左腕を振る位置、右足を上げてためる長さも意図的に、変化させる。

宮西本人から聞いたことがあるのは「相手の応援がすごい時には、あえて間を取ることもある。このまま投げたら打たれそうだとか思った時は、のみ込まれないようにしたいから」という証言。状況把握力の高さが、常にベストのパフォーマンスを生み出す。データ全盛の時代でも測れない特長があるから、鉄腕で居続けられる。【日本ハム担当 木下大輔】

ロッテ対日本ハム 8回裏、味方の失策で同点にされ渋い表情の宮西(撮影・黒川智章)
ロッテ対日本ハム 8回裏、味方の失策で同点にされ渋い表情の宮西(撮影・黒川智章)