9月27日、ソフトバンクがリーグ連覇を成し遂げた。2位に13・5ゲーム差をつけた昨季から一転、今季は他球団から厳しいマークを受けながら139試合目で決着をつけた。胴上げの舞台は敵地ベルーナドーム。孫オーナーも駆けつけてチーム一丸笑顔だったが、唇をかんだ選手もいる。

高卒5年目、笹川吉康外野手(23)はその1人だった。9月2日に1軍昇格も、同21日のオリックス戦(みずほペイペイドーム)で痛恨の走塁ミス。0-2の9回、1点差に迫る適時打を放ちながら、その後の柳町の左飛で飛び出してしまい、ダブルプレーで試合が終わった。笹川は柳田と代わる形で翌22日に登録抹消となった。

小久保監督からは「2軍選手に休みはない」と言われた。笹川の胸にはその言葉が常にある。「まだCSや日本シリーズでチャンスがあるかもしれない。小久保監督の言葉どおり、しっかりと準備をしたい」。28日の2軍最終戦では4番を務めるも4打数無安打。「チームの顔としてやるべきことはやろうと思って打席に入りました」。結果は出なかったが、笹川から責任感のある言葉が出てきた。

ウエスタン・リーグでは12本塁打、64打点で打撃2冠を獲得した。打点王は2年連続だが単独トップは初めて。「タイトルは取らないよりは取った方がいいと思うので、そこは良かったです。とにかくしっかり調整していきます」。昨年の日本シリーズでは1番も務めた左の大砲候補。指揮官の金言を胸にバットを振り続ける。【ソフトバンク担当=只松憲】

9回裏ソフトバンク1死二塁、二塁に戻りきれずにアウトとなった笹川吉康(2025年9月21日撮影)
9回裏ソフトバンク1死二塁、二塁に戻りきれずにアウトとなった笹川吉康(2025年9月21日撮影)