将来の日本を背負う若侍がいる。3月に予定されていた強化試合・台湾戦(東京ドーム)は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、23年3月には第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開催が見込まれる。侍ジャパンの経験がない12球団の若手有望株にスポットを当てる「未来の侍たち」第9回。
ヤクルト奥川恭伸投手(20)は、近未来の侍入りを視野に意識高く成長を続ける。昨季はチームトップタイとなる9勝を挙げ、CSファイナルステージ巨人戦では6安打9奪三振でプロ初完封。日本シリーズ第1戦ではオリックス山本と投げ合い、7回1失点。短期決戦の大舞台で勝負強さを証明し、20年ぶりの日本一に大きく貢献した。2月5日に沖縄・浦添キャンプを視察に訪れた侍ジャパン栗山監督からも「楽しみでしょ、力的には。トータル的な数字は実績として残っているわけではないけど、本当に重圧がかかった時とか、大事な試合にどういう姿なのか、すごく見させてもらっている」と大きな期待を寄せられている。
今季は開幕投手の最有力候補として期待される。来春開催予定の第5回WBCにも、今年1月のトークショーで「1度は経験してみたいなと思います」とファンの前で意欲を示した。星稜高時代にはU18日本代表に選出され、佐々木朗(現ロッテ)らとともにU18ワールドカップ(W杯)に出場。2次リーグ初戦のカナダ戦に先発し、7回を2安打1失点、18奪三振の快投で、世代トップクラスの力量を示した。「1試合だけでしたけど自信にもなりましたし、高校生ですけど日本代表クラスの選手が集まって合宿をする中で、いろいろ学んだもの、得たもの、刺激もらったりとか、すごくあったので。ほんとに良かったなって思ってます」と当時を振り返る。
「まだそんな目指せる数字も出してないですし」と代表入りが狭き門なのは理解している。それでも「今年の頑張り次第だと思うので。ほんとに頑張りたいと思います」と意欲は十分。今季目標に掲げる2ケタ勝利と規定投球回をクリアし、トップカテゴリーでの日の丸へ、さらに歩を進める決意だ。【鈴木正章】






