2次リーグの初戦カナダ戦に、仙台育英の佐藤世那投手、郡司裕也捕手、平沢大河内野手(いずれも3年)の甲子園準優勝メンバー3人がアメリカ戦以来4戦ぶりにそろって先発。ジャパンの勝利に貢献した。

 佐藤は、初回は3者凡退と素晴らしい立ち上がりをみせたが、なかなか制球が定まらない。2回には先頭から2連続四球で歩かせ、2死三塁から暴投で、先制点を献上した。

 そんな苦しい投球を続ける佐藤を郡司、平沢がすぐに助けた。0-1の2回裏1死三塁で、8番の郡司が遊ゴロで三塁走者のオコエをかえし同点に。さらに1-1の3回裏2死一、二塁では平沢が中前へ勝ち越し適時打を放った。平沢は「リーグではなく、トーナメントのつもりでいく」と2次リーグの厳しさを予想し試合に臨んでいた。ここぞの場面で、持ち前の勝負強さを見せつけた。

 守りの場面では郡司や平沢が、マウンドの佐藤に声をかけ鼓舞する。その甲斐もあって佐藤は調子を取り戻し、終わってみれば13奪三振で完投。急造のチーム日本の結束はどんどん高まっているが、2年半ともにプレーしてきた仙台育英3人の存在は、世界一へ向け、さらに大きなものになってきた。【高場泉穂】