江陵(北北海道)の最速150キロ左腕、古谷優人投手(3年)が、今夏公式戦初登板を完投勝利でスタートした。帯広大谷との十勝地区予選2回戦(帯広の森)。11球団36人のスカウトが集結する中、4安打に封じ、失点は7回の失策がらみの1点(自責0)に食い止め、6-1で下した。春季大会は初戦で敗れはしたが10個奪った三振は5個にとどまったが、149キロをマークした直球で、スカウトたちをうならせた。それでも本人は「コントロールにばらつきがあった」と5四死球を反省した。

 「上位候補は全員で見る」というソフトバンクは、この日最多9人体制で臨む気合の入れよう。26日から帯広入りして登板を待ち望んでいた巨人山下スカウト部長は「高校生でこれだけ速い投手はいない」。西武渡辺シニアディレクターは「高校生の左じゃトップクラス」と高く評価した。チームの主将も務める古谷は「(部員)53人全員で甲子園に行けたら」と、最後の夏の戦いに集中していた。