栃木県屈指の俊足を擁する両校の対決は矢板中央に軍配が上がった。

 ともに俊足でならしてきた矢板中央・江尻洋輔外野手(3年)と佐野日大・五十幡亮汰内野手(3年)が初めて相見えた。五十幡は内野安打2本と盗塁も決めて、快足ぶりを披露。一方の江尻も負けじと足で相手をかき回した。7回表2死一、三塁の場面でダブルスチールを決行。一塁走者の野中大輔外野手(3年)が塁間で挟まれている間に、決勝のホームを踏んだ。

 江尻は「自分の持ち味が出せた。投手陣が頑張って五十幡を抑えてくれた」と勝利に酔いしれた。試合後、五十幡に「自分たちの分も頑張ってくれ」と声を掛けられ、握手を交わしたという。「頑張れよと返しました。自分たちが勝ってきたチームの分も一戦必勝で行きたい」と次戦に向けて意気込んだ。