常葉学園菊川が、ワンサイドゲームで3年ぶり5度目の夏の甲子園出場を決めた。

 プロ注目の1番栗原健外野手(3年)が1回裏、袋井エース稲垣淳之介(3年)から初球をいきなり右翼席へ放り込んだ。稲垣が投じたのは、各校の打者を翻弄(ほんろう)してきたスローカーブ。栗原はこれを待ち構えるかのように、フルスイングした。この先頭打者本塁打、高校通算48号で強力打線が一気に勢いづいた。稲垣ら袋井の3投手を打ち込み、19安打12得点を重ねた。

 常葉学園菊川は、春季県大会2回戦で常葉学園橘に敗れ、ノーシードで今大会に臨んだが、1回戦から圧倒的な強さで勝ち進んできた。計7試合で73得点。エース落合竜杜(3年)も安定感抜群で、準決勝、決勝を完封。森下知幸監督は「甲子園はなかなか行けないところであり、選手たち感謝したいです。どうせ行くなら勝ちたい。力を発揮できれば、十分にいけると思います」と胸を張った。