最後の最後に笑った。ナイジェリア人の父を持つアドゥワ誠投手(3年)が、2失点の完投で松山聖陵を春夏通じて初の甲子園へ導いた。

 196センチの長身から投げ下ろし、ポーカーフェースを崩さずに117球の力投。創部47年目での悲願に「みんなの気持ちが入っていた。気持ちで投げました」と青空に向かって指を突き上げた。

 ◆アドゥワ誠(まこと) 1998年(平10)10月2日、熊本市生まれ。出水南小1年の時に熊本中央リトルで野球を始め、出水中では熊本中央シニアでプレー。松山聖陵で1年秋から登板。家族は父アントニーさん(48)と母純子さん(47)兄大(まさる)さん(20=東農大オホーツク北海道)は九州国際大付(福岡)で甲子園出場。196センチ、86キロ。右投げ右打ち。