木更津総合(千葉)、山下輝(3年)の悪夢は終盤に待っていた。

 3点リードで迎えた9回表。2死一、三塁から4連打を浴び逆転を許してしまった。

 「あと1人(で勝利)…どこかで気持ちの緩みが出たのかもしれない。最後は力でねじ伏せようと思ったけど制球できなかった」と、試合後は、まさかの敗戦にぼうぜんとした表情で振り返った。

 初回、立ち上がりを攻められ1点先制を許すも、2回以降は立ち直り、味方も2回に2点、4回には芦名望捕手(3年)の2点本塁打を含む3点を加点。試合を優位に進めたが、最終回で力尽きた。

 五島卓道監督(63)は「山下は、立ち上がり、いつもよりも力んでいた。相手の打線はしぶとかった。しっかり転がしていましたね」と、話した。

 今大会、選手たちは「みんなで監督に甲子園通算10勝目をプレゼントしよう」と話してきた。山中稜真内野手(2年)は「僕たちが必ず果たします!」と、来年の甲子園での勝利を誓った。