日本高校野球連盟は9日、大阪市で業務運営委員会を開き、昨年12月に新潟県高野連が導入を発表した球数制限についての意見交換を行った。プロセスの問題から、新潟が目指す今春の県大会での実施には否定的な意見が多かったという。

日本高野連は7日に新潟県高野連の杵鞭(きねむち)義孝専務理事から結論に至った経過など事情を聴いた。竹中雅彦事務局長は「全国に先駆けて、投手を故障から守りたいという姿勢は買っている。取り組みは間違っていない。タイブレークに続いて将来、踏み込んでいかないといけないこと」と理解は示した。

ただし、春、夏、秋の各大会は統一の「高校野球特別規則」の下で行われており、球数制限を設けるには同規則の改正が必要であることを強調した。今春に実施するには時間が足りないといい、改正せずに認めるには特例あつかいとする必要がある。同事務局長は「各都道府県のバランスがとれない。タイブレークの時のように、(全国)同じルールの下でやるのが当然と考えている」と基本姿勢を明かした。

日本高野連は2月20日の理事会で方向性を話し合う予定。

新潟は昨年12月22日に新潟市で行われた「NIIGATA野球サミット2018」で、今年4月の春季新潟大会で1投手が1試合に投げられる球数を100球までに制限する方針を明かしていた。日本高野連には後日、報告した。

日本高野連は昨春の甲子園から、延長13回から無死一、二塁で攻撃を始めるタイブレーク制を導入。今夏の甲子園で休養日を1日増やすことを検討するなど、球児の体を守るための対策を進めている。