【第3試合(14:00)山梨学院(山梨)-筑陽学園(福岡)】

山梨学院(山梨)は1回戦の札幌第一(北海道)戦を記録ずくめの大勝で飾った。初回に大会4度目の1イニング2ケタ得点となる10点を奪い波に乗ると、先発全員安打、全員打点で大会2位となる24得点の圧勝スタートを切った。チーム24安打は大会タイ記録。3番・野村健太右翼手(3年)の個人1試合2本塁打も大会タイ記録だ。高校通算を40号まで伸ばした右の大砲は今大会の注目選手の1人だ。野村だけでなく、2番の菅野秀斗二塁手(3年)も初回の先制本塁打から5打席連続安打。2回戦でも切れ目のない強力打線から目が離せない。

投手陣は継投を基本としており、主将で4番の左腕相沢利俊(3年)、右の佐藤裕士(3年)が軸となる。強力打線が目を引くが、守備面での連係プレーがよく鍛えられており、継投で失点を抑えながらの堅実な野球は見過ごせない。

◆山梨学院の主なOB ソフトバンク明石健志、巨人松本哲也コーチ、元オリックス五島裕二

昨年秋の九州王者が、競り合いに自信を深め2回戦に挑む。初戦で先発の西雄大投手(3年)が2失点無四球完投。登板がなかったプロ注目右腕、西舘昂汰投手(3年)、左腕の菅井一輝投手(3年)が温存できての甲子園初勝利だった。3人の投手の活躍で昨年秋の九州を制した。自慢の投手力に磨きがかかり、初戦で24得点の山梨学院と対決する。

西は直球こそ130キロ台だが、制球力と多彩な変化球で打者を打ち取るタイプ。初戦ではスライダーとツーシームが面白いように決まった。山梨学院打線との対決が楽しみだ。またプロ注目の進藤(しんとう)勇也捕手(3年)がうまくリードしての結果でもあった。先発西舘の可能性もあり、豊富な投手陣で山梨学院を封じ込められるか。

打線は少ないチャンスでも、しぶとい打撃で得点を重ねる。初戦では5番野田優人外野手(3年)6番福岡大真外野手(3年)7番進藤がマルチ安打をマークしたが1番中村敢晴内野手(2年)、3番弥富紘介内野手(3年)は無安打だっただけに、復調がカギを握りそう。春夏通じて初の甲子園勝利で波に乗って、ベスト8入りを目指す。

◆筑陽学園の主なOB 広島長野久義、阪神谷川昌希、元サッカー日本代表久保竜彦