「本場で認められた男」東海大菅生・成瀬脩人内野手(3年)が、関東王者に王手をかけた。

軽やかなフットワークと強肩を生かした遊撃守備は「守備は高校生ばなれしている」とパ・リーグ球団スカウトがうなるほどの実力だ。投球術に優れる左腕・中村晃太朗投手(3年)が相手打線のタイミングを崩したため、ショートゴロは8回の2つだけ。ともに難しいバウンドだったが、無難に処理した。

愛知・稲沢シニア時代にシニア日本選抜に選ばれ「1番遊撃」として全米選手権で大会MVPに輝いた。「東京を勝ち抜けば甲子園でも勝てる」と夢見て、東海大菅生に進学。17年夏の甲子園でも活躍した先輩の田中幹也内野手(亜大1年)に師事し、自慢の守備にさらに磨きをかけてきた。

巨人坂本勇を目標に「いつかはプロに」と夢見るが、まずは目の前の試合だ。東海大相模とのタテジマ決勝に「タテジマのプライドとして相模には負けられない。(若林)監督も気合が入っているので、ぼくたちも負けられません」と表情は穏やかながら、言葉には力が込められていた。