報徳学園が2年前の夏の再戦で市西宮を返り討ちにした。17年夏の県大会準々決勝の再現となる同一カード。今回も同じ2-1のスコアで、報徳学園に軍配が上がった。

1-1の同点で迎えた7回、敵失で2死一塁。10日の初戦で2安打4打点と活躍した2番大崎秀真内野手(3年)が直球を捉え、勝ち越しの中越え適時二塁打を放った。「あそこは決めないといけないと思った。この代は自分が頑張っていかないといけない」。昨夏の甲子園も「9番・三塁」で出場し、勝負経験はチーム内でも豊富。大角健二監督(39)からも「大崎や林(直人投手、3年)の経験者がしんどい試合を引っ張ってくれている」と期待を裏切らない一打になった。

市西宮は、9回代打・藤尾凌成(2年)の右越え二塁打などで2死一、二塁の好機をつくったが、後続が倒れ1歩及ばなかった。

2年前の夏、その一戦で涙をのんだ、同校OBの中日山本拓実投手から「頑張れ」と、ナインにLINEが送られてきたという。吉田俊介監督(34)は「2年前の借りを返すとは選手たちも言っていた。(再戦し)点数も同じで、ベンチの場所だけ違う。良く打ったんですけどね。さすがです。隙を一瞬でつかれました」。リベンジはならなかったが「2年生はもう1年ある。悔しさを晴らして欲しいです」と次代に期待を込めた。