ベンチ入り選手わずか10人の大島が計14盗塁を決める「走る野球」で8回コールド勝ちした。

1-2で迎えた4回、先頭が四球で出塁すると、ここから積極果敢な足攻が始まった。スクイズを含む3安打に5盗塁を絡めて4点を奪い、ひっくり返した。今年4月に就任した高島凱哉監督(22)は「島ではゆったりした時間が流れているんで、スピード感を持たせようと。その練習はやってきました」と話した。ヤング監督は自ら打席に入り、走者にもなる練習を続けてきた。

コロナ禍の中、試合を行うのは昨秋のブロック大会1回戦で桐朋に2-10で敗れて以来だった。平野生主将(3年)は「試合がなかったんで、最初は緊張した。3回ぐらいからやっと落ち着いて、練習通りできました」と振り返った。

1回戦は当初4日に予定されたが、雨で中止。その日の夜の船便で島に戻った。再度8日夕に東京・立川の宿舎に入り、この日の試合に臨んだ。2回戦は12日に組まれている。高島監督は「すぐなんで、こっちに泊まります。でも練習場が決まっていないんで」。初采配初勝利の高島監督には喜ぶ暇なく、次戦までの練習場確保が課せられた。