第1シードのノースアジア大明桜が誇るドラフト上位候補右腕・風間球打(きゅうた、3年)投手が、世代最速となる157キロをマークした。「6番投手」で先発し、今大会2度目の登板。4回2死、相手4番に対して、空振り三振に封じた1球が、球場表示で157キロを記録した。これまでの最速は153キロで、154キロをマークして世代最速だった高知の森木大智投手(3年)、大阪桐蔭の関戸康介投手(3年)の両右腕を3キロ上回った。

風間は157キロをマークし、「本当にいつの間にかキャッチャーミットについたような感じで、今までにはない感覚でした」と振り返った。今後の目標は「夏は158キロ。その1キロは難しいと思うが、優勝する気持ちでピッチングしていきたい」と意気込んだ。

高校野球史上歴代最速は、19年に大船渡の佐々木朗希投手(現ロッテ)が日本代表候補合宿の紅白戦で記録した163キロ。

試合は8回に追いつかれたが延長10回、2番土居健太外野手(3年)の適時打で勝ち越し。風間もその裏に149キロを計測するなど球威は最後まで衰えず、完投勝利した。この日は10回、155球を投げて7安打3失点(自責2)、12奪三振だった。チームは21日の準決勝に駒を進めた。

◆高校生の球速 甲子園で157キロ以上を出したのは、01年寺原隼人(日南学園)の158キロだけ。寺原は大リーグ球団のスピードガン計測によるもので、球場表示では07年佐藤由規(仙台育英)13年安楽智大(済美)の155キロが最速だ。地方大会などを含めると、佐々木朗希(大船渡)が19年4月のU18合宿で走者を置いたケース打撃練習中に出した163キロが最速。

<今夏の主な150キロ超投手>

高知・森木大智 154キロ 22日初戦

大阪桐蔭・関戸康介 154キロ 3回戦進出

中京大中京(愛知)・畔柳亨丞 152キロ 4回戦進出

享栄(愛知)・肥田優心 152キロ 4回戦進出

市和歌山・小園健太 152キロ 3回戦進出

大阪桐蔭・松浦慶斗 150キロ 3回戦進出

中央学院(千葉)・細谷怜央 150キロ 準決勝進出

立花学園(神奈川)・永島田輝斗 150キロ 4回戦進出