南北海道で、センバツ出場の北海が東海大札幌を10-3の8回コールドで下し、4年ぶりの4強入りを決めた。1番関虎大朗右翼手(3年)が4安打、3番大津綾也捕手(3年)が逆転打を放つなど17安打で強豪対決を制した。

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北海打線が奮起した。けん引したのは1番関だ。地区2回戦以来の先発起用に燃えた。「とにかく流れを呼び込もうという思いで打席に入っていた。気合は入っていた」。1回、遊撃へのゴロがイレギュラー安打となり出塁。4番宮下の先制適時打で先制のホームを踏むなど、ラッキーボーイが4安打3得点と駆け回った。

試合をひっくり返したのは女房役だった。投手陣の不調や守備のミスが重なり、3回まで1-3と今夏、初めてリードを許す展開。1点差で迎えた5回1死二、三塁、「プレッシャーがあった」という3番大津が、三塁線を破る逆転の適時二塁打で逆転に成功した。

実は守備で手痛いミスをしていたのが大津だった。3回に送球エラーで逆転を許すきっかけを与えてしまっていた。「自分のせいで負けそうになっていた。焦っていたんですけど、打ってかえそうと思っていたのでよかった」。センバツ後「夏もう1回行けるんじゃないかという気の緩みがあった」と振り返り、引き締め直して10年ぶりの春夏連続甲子園に突き進んでいる。

過去2度の南大会決勝で激突してきた強豪対決を制し、4年ぶりの4強入り。南大会で東海大札幌に勝利した過去5度は、すべて甲子園切符をつかんでいる。夏は4年ぶりの聖地へ、大津は「一戦必勝で戦っていった先に甲子園があると思う。そこに戻れるように」と思いを込めた。【山崎純一】

▽北海の平川敦監督(50) (26日の準決勝まで)5日間空くので、ここでコンディショニングを整えて、体調管理をしっかりしていきたい。

◆北海と東海大札幌の夏対戦成績 地区予選も含め、北海の通算10勝3敗(不戦敗含む)となった。南北海道大会に限れば、北海の6勝1敗。初対戦の91年準々決勝で0-7で敗れたが、92年以降、96、17年の決勝対決も含め6連勝となった。準決勝で破った92、94、16年も含め過去5度は、すべて甲子園に出場している。