阪神近本光司外野手(26)の母校・社が市川に勝利しベスト8進出を決めた。

虎のリードオフマンを育てた学校とあって、走塁には力を注いでいた。「長打に対して、走るコースは徹底しています。最初の膨らみから大きく、一塁ベースを蹴ってからスピードに乗れるように」。そう話したのは後藤剣士朗内野手(2年)だ。この日2盗塁を決めた。「50メートル走は6秒6で足(の速さ)は普通です。盗塁のコツは変化球のタイミング(で走ること)と捕手の隙をつくことです」と、極意を語った。

社・山本巧監督(49)も「バッティングがいいチームではない。でも走塁1つで得点は奪える。選手も近本さんの走塁をテレビで見て勉強している部分はある」と、近本イズムは脈々と継承されている。

試合は先発の2年生右腕・芝本琳平(りんぺい)投手が8回を1失点9奪三振の好投。打線は後藤がマルチ安打など10安打5得点で快勝をもたらした。

「社史上最も長い夏」がチームのモットー。初出場となる夏の甲子園へ、社の夏はまだまだ終わらない。