優勝候補の大阪桐蔭が薄氷の逆転勝利で、準決勝にコマを進めた。

8回までリードされた展開。2死二塁で、松尾汐恩捕手(2年)の中前適時打で同点に追いつき、敵失で勝ち越し。さらに、1点を追加した。 西谷浩一監督(51)が「夏の大会は楽できない。苦しい戦いを経験して成長する」と話せば、主将の池田陵真外野手(3年)は「焦る気持ちはなかった。落ち着いて1点1点、積み重ねていくことを、もう1回、全員で心束ねてやろうと」と振り返った。 序盤から苦戦を強いられた。先発の川原嗣貴(しき)投手(2年)が1回、金光大阪打線につかまり、4安打を集中されて3点を先制された。自慢の攻撃陣も186センチ右腕エースの伊藤大貴投手(3年)を打ちあぐねた。中盤以降は再三、走者を出すが決定打が出なかった。2番手の竹中勇登投手(3年)が4回から登板して6イニング無失点の好投。じっくり戦ったのも勝因だ。伊藤が降板した8回に得意の波状攻撃を披露。底力が光った。