島田誠也内野手(2年)が代打の切り札だ。

昨秋の県大会準々決勝・掛川西戦で、同点の9回2死満塁から左翼線にサヨナラ打を放った。東海大会2回戦・津商戦では、3-2の7回2死満塁でダメ押しの中前2点適時打。いずれも、代打出場から快音を響かせた。「すごく自信になっている。甲子園でも代打になると思う。チームを勝たせる一打を放ちたい」。

名将・永田裕治監督(58)も「ここ一番に強い」と認める勝負強さは、事前の準備が生んでいる。大会期間中は早朝練習でブルペンに入り、チームメートが投げた球を打ち込む。「実戦に近い感覚を養うため」。この冬には打撃力アップを目指し、フォームを微調整した。「トップの位置を下げた。力が抜け、よりボールに集中できている。タイミングも取りやすくなったと思う」。“1打席勝負”の感覚を、より研ぎ澄ませている。

中学2年の春。甲子園を訪れ、会場の雰囲気に圧倒された。「お客さんの歓声がすごかった。憧れの場所。その場所で結果を残したい」と力を込めた。聖地で「代打・島田」のコールを待つ。【前田和哉】

◆島田誠也(しまだ・まさや)2004年(平16)9月29日、神奈川県生まれ。3歳で熱海市に移住し、小1から同市の多賀ジュニアで野球を始める。中学時は小田原足柄シニア所属。右投げ右打ち。家族は両親、弟。170センチ、70キロ。血液型O。