帝京長岡は中越と延長12回の激戦を演じ、1-0で勝ち、初の決勝進出。先発のエース茨木秀俊投手(3年)が181球、被安打4、11奪三振の完封投球だった。決勝は28日午前10時からハードオフ新潟で行われる。

延長12回、3時間30分の決着は1-0でついた。プロ野球、元日本ハム投手の芝草宇宙監督(52)が「次の投手を作るのを忘れるような投手戦」と評した試合。先発のエース茨木秀俊投手(3年)が1人で投げ抜いた。181球、被安打4で11奪三振。「すごく感動した。正直、泣きたい気持ちにもなった」という芝草監督は、一瞬で思い直した。「監督の私がここで泣くわけにはいかない。次(決勝)を考えなくてはならない。泣くことは次に取っておく」。

帝京高のエースとして夏甲子園でノーヒットノーランを達成もした芝草監督が、帝京長岡監督に就任したのは20年4月。同年夏はコロナ禍で甲子園大会は中止になり、昨夏は4回戦止まり。3年目の今夏は同校初の4強入りしたばかりか、初の決勝進出も決めた。「1点の重さを感じてやろう、と苦しい練習をしてきた」と言う。そんな重い1点で勝った。「ラスト1つ。何とか(勝利を)もぎ取って、甲子園にへ行きたい」。決勝は28日。夏甲子園11回出場の日本文理に挑む。