決勝は、常葉大菊川が常葉大橘に3-0で勝利。16年ぶりに実現した「常葉対決」を制し、2007年以来15年ぶりの優勝を飾った。東海大会は、11日に組み合わせ抽選会が行われ、22日に静岡県内で開幕する。

常葉大菊川の久保綾哉(りょうや)投手(1年)が、15年ぶりとなる「秋県王者」の栄冠をもたらした。常葉大橘に7安打を許すも、最速132キロの直球に変化球を織り交ぜ、要所を締めた。6回に女房役の鈴木叶(きょう)捕手(2年)が盗塁を阻止するなど、野手陣にも支えられ、無四球で公式戦2度目の完封。「同じ左腕の橘の杉田(洋大)投手に負けられないと思って投げた。ほっとした」と、充実した表情を見せた。

今大会は4試合に登板し、22イニング無失点。急成長の左腕は「四球で崩れることが多かったけど、今大会を通して『自分が抑えてやる』という自信になった。東海大会でも、マウンドに立ったら思い切って投げたい」と力を込めた。

■常葉大橘、秋季大会初V逃す

常葉大橘は秋季大会初優勝を逃した。先発のエース左腕・杉田洋大(ようた、2年)が9回8安打3失点(自責1)と力投したが、援護がなかった。失策絡みで2点を献上し、打線も7安打で無得点と、好機で1本が出なかった。片平恭介監督(34)は「大事なところでのミスが響いた。もう1度確認をして、しっかり練習をしていきたい」。県2位で挑む東海大会へ視線を向けた。