浜松工が今春東海王者の加藤学園を8-6で破り、10年ぶりの8強入りを決めた。1番の小粥獅峯(しほう)外野手(2年)が、決勝打を含む3安打3打点の活躍でチームを勝利に導いた。

2年連続のセンバツを狙う常葉大菊川は、エース小沢凛登(2年)が1失点完投。常葉大橘を3-1で下した。日大三島、飛龍なども勝利。準々決勝は17日に草薙、清水庵原球場で行われる。

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浜松工の小粥がシーソーゲームにけりをつけた。6-6で迎えた8回だ。1死一、二塁から右前適時打を放った。「ねらい球はなかった。とにかく甘い球を逃さないようにと。打った球は覚えていない」。塁上で、沸き上がるベンチに向かって何度も両手を上げる。無我夢中で放った一打が貴重な決勝打となった。

今夏の経験が生きた。7月の全国選手権静岡大会3回戦・磐田南戦(8○6)で、チームは6点差をひっくり返す逆転劇を演じた。現在と同じ「1番・右翼」でスタメン出場した小粥も、6回2死満塁の好機に同点の走者一掃三塁打を放った。「夏があったから、今日も強い気持ちで打席に入れた」。3点を先制された序盤には、声でもチームを鼓舞。増井裕哉監督(34)は「背中でも言葉でも引っ張ってくれた。本当に頼もしい」と最敬礼だった。

準々決勝では、浜松開誠館に挑む。県大会前に行った練習試合では1-8で敗れたが、小粥は2安打を記録。今大会も、この日の3安打で3試合連続の“猛打賞”となった。「能力は相手の方が上だけど、自分たちには勢いがある。個人的には苦手意識もない。出塁という仕事をしたい」。絶好調のリードオフマンを先頭に、次は夏の王者をたたきにいく。【前田和哉】