東海大福岡が3-2で飯塚を下し、初めて秋の福岡王者に輝いた。

17年以来3度目のセンバツ出場を目指し、九州大会(28日開幕、福岡・久留米市野球場ほか)に臨む。

最速142キロの長身エース右腕、佐藤翔斗(しょうと)投手(2年)が7安打2失点完投。夏以降に鍛えたスタミナを武器に、初戦以外、6戦連続先発で5完投と、大車輪の活躍で貢献した。

渾身(こんしん)の128球目に魂を込めた。9回2死から、最後は相手3番を二ゴロに打ち取り、右手でガッツポーズ。九州大会に向けて「最少失点に抑え、勝てるようにしたい」と意気込んだ。

6四球と本調子ではなかった。OBで就任2年目の中村謙三監督(37)が「調子が悪い中、投手リーダーとしての自覚がある。頼もしいです」と絶賛する気迫で投げ抜いた。

最速は142キロで、この日は130キロ台後半の直球とカーブを軸に翻弄(ほんろう)。後半からスライダーも交え要所を締めた。

「体力がなかったので、秋1人で投げられるように走り込みました」。夏からポール間走12本など走り込んで、187センチ、85キロのどっしりした体格から力のある球を投げ込む。

憧れは、オリックス山本由伸投手で「投げたら勝てる投手になりたい」。九州大会も獅子奮迅の快投で貢献する。【菊川光一】